開業医

医師には病院や医療機関に勤務する勤務医と、自分の診療所やクリニックを開き医業を行う開業医がいます。

開業医になるには、医師免許取得・大学を卒業後、研修医として卒後臨床研修に取り組み、病院に勤務に従事します。従来であれば大学医局へ入局し、医局の人事で関連病院への派遣勤務を重ね、医技研鑽、臨床経験を積んだ後、しかるべき時期に転職開業する、というのが一般的な開業医のコースでした。現在は医局制度が縮小化傾向にあるので、経営ノウハウも含めた開業までのスキルアップを自力で積み上げることが必要かもしれませんが、開業医への道は研修医を経て正式な医師となった後、臨床経験を積んで開業する、というのがパターンです(医家の家系で既に病院を開業している、診療所を継承開業する場合はこのパターンに限らないかもしれません)。

また医師は、医学部在学中は医学・医療を広く総合的に学び、ある程度専門性を絞り込んで研修医として働きながら自分の適正を判断し最終的に診療科を決定します。外科・内科・産婦人科・小児科・精神科など自分の進みたい診療科を正式に決定し、後に診療所の標榜となります。

開業医の最大のメリットはやはり自分の病院を持てること、に尽きるでしょう。勤務医は基本的に勤務先となる病院と雇用契約を結び給与を得る、いわばサラリーマンであるため、定年があり、勤務条件や待遇にも規定があります。特に医師というスペシャリスト性を持つ仕事においては、多くの医師が定年後も継続して働くことを希望しており、長く現役を希望する医師ほど40〜50代で開業医に転向する傾向にあります。また自分の病院であることから医業に対する自分のポリシーを貫き、理想の医療提供を実現できる点もあります。病院経営が軌道に乗れば年商2,000〜3,000万円と安定した高い収入の確保も可能です。

その一方でデメリットもあります。劣悪・過酷な労働環境を避けて開業医に転向する医師が多く、特に都心・大都市圏においては、開業医が乱立してきていると言われています。歯科医院においてはコンビニよりも数が多く、患者数の確保は激戦、廃業に追い込まれる所も少なくありませんが、この傾向が開業医にも見え始めているようです。そのため開業医として病院経営を上手く仕切っていくには、病院の立地、患者数、交通機関、周辺の病院・医療施設など診療圏内を充分に把握し、入念なマーケットリサーチをすることが重要です。

また医師であれば誰でも開業できるというわけではなく、開業するには初期投資に非常にお金がかかります。医療機器や機材は中古品でも数百万円、新品であれば数千万円単位でコストがかかってくるため、実際にはどんなに小さな診療所を開業するも約1億円の資金が必要になると言われています。

Copyright (C) 2007-2013 開業医の解説サイト※最新版. All Rights Reserved.